人生100年時代と言われる昨今で、歳をとっても元気なお年寄りの方もたくさんいらっしゃいます。
昔に比べると一人暮らしをしている高齢者の方も増えており、周りに迷惑をかけないように『終活』を行っている方も増えています。
私の離れて暮らす80代の祖母も一人で暮らしていますが、少しずつ身に周りの整理をしたり、お葬式の計画も自分でたてたりしています。
「終活」は何歳頃から、どのようなことから始めたら良いのか、何をすべきなのか分からないことも多いと思いますので、自分の人生を締めるための「終活」についてまとめました。
終活は何歳から始める?
終活とは?
「終わる」ための「活動」の文字をとって、「終活」
この言葉は、平成21年に週刊朝日が造った言葉で、今では耳慣れた言葉になったと思います。
この「終活」という言葉ができた当初は葬儀や墓など人生の終焉に向けての事前準備のことをさしていましたが、現在では「人生のエンディングを考えることを通じて”自分”を見つめ、”今”をよりよく、自分らしく生きる活動」のことを言います。
以前に比べると、自分の最期を考えるなんて縁起が良くないとされていましたが、今では自分の「死」について、最後への過ごし方を考える方が増えています。
また、高齢者の一人暮らしが増えているのも「終活」がよく行われる理由の一つです。
「周りには迷惑をかけられない」という方が自分の葬儀やお墓などの準備をしているようですよ。
終活は何歳頃から始める?
「終活」は何歳から始めれば良いという明確に決められたルールなどはありません。
高齢者と言われる65歳以上から始める方もいれば、20代、30代で始める方もいるのです。
人生の節目や身近な方の死をきっかけに自分の「死」について考える方もいると思いますが、終活には「こんな時に始めると良い」という時期があります。
・身近な方が亡くなった時
・定年退職して第二の人生について考える時
・人生の節目となる時(子どもの独立、結婚など)
自分が病気になったり、歳をとってからの方が自分の「死」について考えるようになると思いますが、そうなってからでは遅い場合もあります。
病気が進行してゆっくり自分の最期について考えることが出来なかった、歳をとって身体機能が衰え、思ったように終活ができなかった、という場合も少なくありません。
自分が元気で活動的に動くことができる時から人生の過ごし方を考えることで、残りの人生をより良く過ごすことができると思います。
思い立った時には、自分の「死」について考えてみるだけでも「終活」を始めることにつながると思いますよ。
終活で具体的にすることは?やり方とは?
終活では、具体的には以下のような活動を行います。
- 家族の負担を軽くするための活動
- 残りの自分自身の人生のための活動
それぞれ詳しくまとめました。
家族の負担を軽くするための終活
残された家族のために、自分が元気な間にできることはしておこう、という方は増えています。
家族にできるだけ迷惑をかけないようにしたい、という気持ちの現れだと思います。
生前整理
自分の身の周りのものは、自分が死ぬと「遺品」になります。
残された家族は遺品の整理をすることになるので、どれを残して処分すれば良いのか迷いますし、時間もかかることが予想されます。
元気な間に必要ないものは誰かにあげたり捨てたりして処分して、身の周りを整理しましょう。
残された時間をスッキリとした部屋で気持ち良く過ごすことができますし、一石二鳥ですよ。
葬儀の予約・お墓の準備
自分の葬儀やお墓のことを事前に準備して、お金を支払っておくと家族の負担はグッと少なくなります。
葬儀やお墓のことで残された家族がもめることも少なくないので、はじめから決まっていれば亡くなった後にバタバタとすることもないでしょう。
最近では、実際に棺桶に入ってみる体験もでき葬儀について考えるイベントも行われています。
生前の元気なうちに葬儀に使用する写真を撮る方も増えていますよ。
遺言書を書く
死んでしまってからは、伝えたいことも伝えることができませんので、言っておきたいことは「遺言書」に書き残しましょう。
遺産の相続なども遺言書があると円滑にすることができます。
遺言書には様々なルールがあるので、法的に有効なものを準備したいなら、その書き方に沿って準備する必要があります。
基本的に手書きでなければいけませんので、事前に書き方を確認しておくと安心です。
残りの自分自身の人生のための終活
自分の残りの人生について考える機会を持つ、残りの人生を楽しく過ごすための活動なども「終活」といえるでしょう。
エンディングノートを書く
エンディングノートと言えば、人生の最期を迎えるにあたり、自分の思いや希望、残しておくことなどを家族などに確実に伝えるためのノートのことです。
本屋さんや文房具屋さんなどに行くと、様々な種類のエンディングノートが販売されています。
家族のためだけでなく、書きながら人生を振り返ることもできるので、今後の人生をどのように過ごしたいのか考える機会ができます。
残りの人生を楽しく過ごす方法を考える
残された人生をどのように過ごすのかを考え、実際に行動すること自体が終活になるでしょう。
人の寿命は年々伸びていっているので、思っている以上に長生きできる場合もあるでしょう。
いつまでも元気に過ごせるように、健康に気を遣った食生活をしたり、運動をおこなったり、残りの人生のために何か新しいことを始めるのも良いでしょう。
いつまでも元気に楽しく過ごせる方法を考えましょう。
終活は何から始めたらいいの?
終活では、どのようなことをすれば良いかお分かりいただけた思います。
終活を始める年齢にもよると思いますが、どのようなことから始めると良いのでしょうか?
終活のやり方は人それぞれで、どのようなことをどの順番で行うかは特に決まっていません。
これだけはやっておきたい、という方もいると思いますし、できることも限られている場合があります。
何から始めて良いのか、さっぱり分からないという方は、「エンディングノート」を書いてみるのがおすすめです。
エンディングノートを買うと、自分の死が近いように感じる方もいるようですが、決してそうではありません。
人生を振り返ることができ、今後の人生の過ごし方をより良くすることもできるのでまずは自分の人生を考える機会を持つと良いと思います。
他には、「生前整理」も行いやすいですよ。
普段から少ないもので生活をしている方は必要ないかもしれませんが、ものを溜めこんで使っていないものがたくさんある方も多いです。
定期的に断捨離を行うと自分に必要なもの、不必要なものを分けることができ、家がスッキリと片付き気持ち良く生活できるようになるのでよいですよ。
まとめ
「終活」は高齢者の方だけのものではありませんので、自分の人生を振り返り、より良く残りの人生を過ごしたいと思った時に始めてみると良いでしょう。
残りの人生を楽しく元気に過ごすために、一度自分の人生について考えてみてできることから始めてみてはいかがでしょうか?
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