高齢者の場合、寒さなどで体調を崩して肺炎になったり、ちょっとした段差につまずいて骨折してしまい、入院してしまうことがあります。
入院前は自分のことができていた人も、入院がきっかけで急に介護が必要になってしまうことがあります。
急に介護が必要になり、家で過ごす場合は、高齢者の安全面や介護者の負担を少しでも減らすことができるように介護用品を上手に利用することがおすすめです。
介護用品といっても、具体的にどんなものがあり、どんなものを利用するといいのか、また購入したほうがいいのか、レンタルしたほうがいいのか悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで、入院をきっかけに介護用品を利用した体験から、便利だった介護用品や介護用品のレンタルの仕方についてご紹介しますので、参考にしてみてください。
介護用品のレンタルはケアマネージャーに相談してみよう!レンタルの相場は?
高齢者の介護が必要になるときは、突然介護が必要になることはあまりありません。
体調を崩し、病院などに入院をしたことがきっかけで歩けなくなったり、体力が落ちて介護が必要になる場合がほとんどです。
入院した病院が「地域包括支援センター」と提携している場合や、「訪問看護や訪問介護ステーション」を併設している場合は、退院後の自宅でのケアやデイサービスの利用などについて相談にのってもらうことができます。
入院した病院がそのような施設を併設していない場合は、お住まいの自治体の地域包括支援センターに連絡すると、相談にのってもらうこともできます。
地域包括支援センターは、以下のリンクから調べることができますので参考にしてみてください。
地域包括支援センターの職員の方にケアマネージャーやデイサービスの施設、介護用品などを扱っているお店などを紹介してもらうことができますので、いきなり業者を探すのではなく、入院中に病院に退院後の介護についてどのようにしたらよいかの相談してみることから始めることをおすすめします。
介護用品はどんなものをレンタルすると便利なのか
画像引用:https://my-best.com/1391
介護用品でレンタルしたほうが良いものには、介護用のベッドや工事が不必要な手すりなどがあります。
介護用のベッドなどは購入することもできますが、ベッドの設備によっては高額なものもありますし、使わなくなったあとは処分する必要もあります。
レンタルした方がいいのか、購入したほうがいいのか悩むこともあると思いますので、悩んだときはケアマネージャーさんや介護用品のレンタルを扱っているお店の方に相談するとアドバイスをしてもらうことができます。
私も、父が骨折で3か月ほど入院したあと、布団を敷いてしまうと立ち上がりが大変になってしまったので、介護用のベッドをレンタルしました。
退院したばかりの頃は、褥瘡(床ずれ)の傷の消毒やトイレや着替えの介助が必要だったため、高さを上げ、夜中は転倒防止のために床に近い高さまでベッドを低くすることができたので、介護用のベッドはとても役に立ちました。
また、玄関に少し段差があったため、玄関用の手すりとトイレに手すりがなかったので、トイレ用の手すりをレンタルしました。これは現在もレンタルで使用しています。
ポータブルトイレは、購入しましたが、自分が生活している部屋でのトイレを嫌がったので、トイレに行くことが難しいときは、おむつを使い、足がしっかりしてきてからは手すりを利用して自分でトイレに行くようになりました。
部屋でのトイレに抵抗がある人もいるので、本人が使うがどうか試すために最初はポータブルトイレもレンタルをして、ポータブルトイレがあった方がいいと判断したときに購入してもいいかもしれません。
また、介護が必要になるとベッド周りやトイレなど手すりがあったほうが安心できますが、こういったものも部屋に合わせたものをレンタルすることができます。
また、歩行が困難になった場合は、車いすや歩行用の補助具(杖のようなもの)、シルバーカーなどもレンタルすることができますし、トイレへの移動が難しい場合はポータブルトイレなどもレンタルすることができます。
介助があれば入浴が可能な場合は、浴室の中に入れる浴槽台やシャワーチェアーといったものもレンタルすることができます。
どういった時に介護用品をレンタルすればいいのか?
介護が必要になったばかりの頃は、医療機関などから退院したすぐあとのことが多いので、体力の低下などから本人ができなくなっていることが増えていることがあります。
この時期は、介護が必要なことも多いので、介護する側の負担を減らすことができる介護用品をうまく利用することをおすすめします。
しかし、ある程度体がしっかりしてきますと、最初はできなかったことが徐々にできるようになってくることがあります。
できることが増えてきているのにすべてやってあげてしまいますと、ますます何もできなくなってしまうようになります。
最初はポータブルトイレを利用していても、トイレに行けるようになったときはポータブルトイレをやめ、トイレに行って排泄をするようにするなど、体の回復状態に合わせて介護用品を使い分けるといいのかなと思います。
介護用品はどんなものがレンタルできる?
画像引用:https://manetatsu.com/2017/04/92145/
前の項目で少しご紹介しましたが、介護用品には以下のようなものをレンタルすることができます。
- 介護用ベッド
- 手すり
- ポータブルトイレ
- シルバーカー
- シャワーチェアー
- 浴槽台
- 車いす
- 歩行用補助杖
- 徘徊感知器 など
介護用品は、介護される人の安全を確保するものと、介護する人の負担を軽減するためのものがあります。
本人がどこまでできるか、どんな介護が必要なのかなど状況によってあると便利なもの、あったほうがいいものが変わります。
介護経験がないとどんなものが必要なのか、どんなものがあると便利なのかがわかりにくいので、介護の知識のあるケアマネージャーなどに相談してから、レンタルや購入を検討するといいと思います。
介護用品の料金の相場
介護用品をレンタルする場合、レンタルする商品によっても異なりますが、ほとんどのものが月に数百円~1,000円程度でレンタルすることができます。
ただし、この金額は介護される人の介護状態によって金額が変わります。
介護サービスなどを受ける場合、自治体に介護申請をする必要があるのですが、本人の体の状態や何ができるかによって、要支援または要介護という認定を受けます。
認定された介護度によってレンタルサービスやデイサービスなどを利用する際の本人の負担額が変わるため、認定された介護度を伝える必要があります。
介護用品をレンタルするときは、介護認定の介護度によって本人の負担する金額が変わります。
介護用品をレンタルするまでの流れは?
入院中に退院後の生活について担当の看護師さんなどに相談すると、その地区の地域包括支援センターの担当者の人を紹介してもらうことができます。
地域包括支援センターの人に病院に訪問してもらうことができますので、病院に入院中に介護の認定のための面談などをしてもらうことができます。
介護認定には認定員のチェックが必要になりますので、入院中に行ってもらうと楽だと思います。
介護認定を受けるためには、面談や身体チェックのほかに主治医による意見書などが必要なため結果が出るまでに1か月程度かかる場合があります。
高齢者の入院は数か月程度になることが多いので、家での介護を考えているときは早めに介護認定を受けることをおすすめします。
介護認定が決定されると、自宅に認定結果が郵送されてきます。結果は要支援1~2、要介護1~5までの段階に分かれています。
介護用品をレンタルする前に介護度を確認しておきましょう。
介護用品のレンタル、返却などの流れ
画像引用:http://ums-aid.co.jp/welfare-equipment/best-positionbar
自宅での介護について相談すると、介護認定の日程などと一緒に介護用品のカタログなどをもらうことができます。
私の場合、カタログをもらった業者さんにまずは電話をかけて相談をしました。
退院直後は、自分で歩ける状態ではなかったので、ベッドのレンタルをお願いしたのですが、介護用品のレンタルを扱っているお店なので、介護に関する知識や資格を持った人がいたんですね。
担当になった方に体の状態を伝えると、どんなベッドがあると便利だとか、介護認定の結果を伝えると1か月のレンタル金額などを教えてもらうことができました。
自宅の玄関に段差があることや、トイレに手すりがあるかどうかなども聞かれたので、実際に生活する部屋の環境を伝えると、これもあったほうがいいですよというアドバイスをいただいたので、玄関の手すり、介護用ベッド、ベッド用の柵、トイレ用の手すりをレンタルしました。
退院の日が決まっていたので、退院する同じ日のベッドの搬入をしてもらったのですが、ベッドの設置だけではなく、車いすからベッドへの移乗までレンタル屋さんの方が行ってくれました。
最終的には、姉の家で使っていた介護用のベッドを譲ってもらえることになったので、玄関の手すりとトイレの手すり以外は、返却しました。
返却のときは業者さんに電話連絡をしたあと都合の良い日を指定して、取りに来てもらいました。
清掃などの必要もなくそのまま返却することができました。
手すりは、母親が現在も使っているのですが、定期的に異常がないか無償で点検してもらっています。
実際に介護用品をレンタルしてみた感想
実際に、父の介護で介護用品をレンタルをしましたので、使ってみた感想をお伝えしておきます。
これからレンタルを考えている方はぜひ参考にしてください。
退院したあとは、着替えやおむつ替え、褥瘡(じょくそう)の傷がある状態だったので、その消毒などを行っていたので、ベッドの高さが変えられる介護用のベッドはとても便利でした。
落下防止のため、介護するときはベッドの高さをあげ、夜寝るときは下げ、立ち上がれるようになったときは、立ち上がりやすい高さにリモコンで操作することができたので、動けない状態からある程度回復して歩くことができるまで、長い期間介護用のベッドが役に立ちました。
トイレなどの手すりは、足元が危ないので絶対にあったほうがいいと思います。
ポータブルトイレは、結局本人が嫌がって使わなかったので、すぐに購入せずにレンタルでまず試してみればよかったかな?と後悔しました。
人によって合う合わないがありますので、購入するかどうか悩んでいるのであれば、安い料金で借りることができる場合が多いので一度レンタルしてから感がえるのが良いかと思います。
介護用品をレンタルする場合、どの商品がいいのかなどは介護される人の体の状態を説明すると、レンタル業者の方に相談にのってもらうことができます。
ですから、初めてで変わらないことが多い方でも安心してレンタルすることができると思いますよ。
まとめ
介護用品は、購入することもできますが、レンタルすることも可能です。
ただし、レンタルするためには本人の負担額を確定するために、介護認定が必要になります。
介護が必要になるのは病院に入院するようなことがあったあとが多いので、入院中に退院後の介護について病院に相談すると、地域包括支援センターの職員の人に連絡を取ってもらうことができます。
介護用品は介護する側の負担を減らすことができますが、何が必要なのか判断することも難しいことがあります。
まずは、地域包括支援センターの職員さんやケアマネージャーさんと相談しながら、介護に必要なものは何かを聞いてみることをおすすめします。
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