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高齢者のアルコール依存症が増加?!具体的な症状や対策は?

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65歳以上の高齢でアルコール依存症になる方が増えているといいます。
なぜ、高齢になるとお酒を飲む量が増えたり、依存症になってしまう人が多くなってしまうのでしょうか?

また、アルコール依存症は自分では気づかない内に症状が進んでいって、気づいた時にはお酒が無いと生活できない方も…。

自分や周りの方がアルコール依存症になると本当に大変ですし、生活がめちゃくちゃになってしまいますよ。
できるだけ早くに対応して、アルコール依存症にならないためにも高齢者のアルコール依存症について知っておくと良いと思います。




高齢者のアルコール依存症が増加?!その原因は?

お酒の適正量を知らない高齢者が多い

厚生労働省研究班によって、全国約15万人の高齢者の飲酒量などが調査されました。

その結果によると、お酒を飲む65歳以上の男性の半数、女性の4分の1が、1日あたりの節度ある適度な飲酒量の目安以上のアルコールを摂取していることがわかりました。

 

アルコールは適量は健康に良いとされますが、その適量は以下のようになります。

 

男性で1日で平均「純アルコールで約20g」程度とされています。

純アルコール20gに相当する酒量

  • ビール:ロング缶1本(500ml)
  • 日本酒:1合(180ml)
  • ウイスキー:ダブル1杯(60ml)
  • 焼酎(25度):グラス1/2杯(100ml)
  • ワイン:グラス2杯弱(200ml)
  • チューハイ(7%):缶1本(350ml)

*健康日本21より

  • 少量の飲酒で顔が赤くなる人
  • 高齢者
  • 女性

は一般男性に比べてアルコール分解速度が遅いので
男性の1/2~2/3程度が適当なので、飲酒量を減らすべきだとされています。

 

歳をとるとアルコールの影響を受けやすい

歳をとると、人の体は見た目だけでなく体の内側も様々な変化が起こっています。

体力や筋力が落ちてしまうだけでなく、アルコールを分解する肝臓の機能が落ちたり、体の水分量が少なくなったりしています。こういった変化から若い頃に比べてアルコールの影響を受けやすくなっています。

 

加齢によって肝臓の機能が落ちると、アルコールを分解するスピードが遅くなるのでアルコールの血中濃度が高くなってしまうので酔いやすくなったり、二日酔いになりやすかったりします。

また、体内の水分量の低下すると摂取したアルコールを溶かすもの(水分)の量が減るので血中のアルコール濃度が高くなりやすくなります。少量のお酒でも酔いやすくなります。

 

若い頃と同じようなペースで、同じ量を飲み続けているとアルコールの影響を受け、健康に害が出る可能性があります。

さらに、歳をとると「高血圧」「脳卒中」などの病気になることもあると思いますが、そういった健康に問題がある場合でも飲酒をしてしまう方もおり、そういった方はアルコールの影響をさらに受けやすくなります。

酔って足元が不安定になって転んでけがをするリスクも高くなっているので高齢になるほど、以前よりもお酒を飲む量を少なくしていく必要があると言えるでしょう。

 

高齢になると飲酒をするきっかけが増える

近年、定年退職後に飲酒習慣が悪化する「定年後アルコール依存症」など高齢者の飲酒問題が注目されています。

仕事を定年退職し、家にいる時間が長くなる分、昼間からお酒を飲むことが多くなり、社会の中での孤独感を感じたり、退屈したり気持ちがふさいだりします。

また、身内との死別や身体的な病気で出歩くのが大変になることがあると、こうした辛さに耐えるためにアルコールに頼りたくなる人がいるといいます。

 

はじめは少量だったお酒の量や頻度も、飲酒が日課となり、止めることが難しくなります。
そういったことがきっかけでアルコール依存症になってしまう高齢者がいるのが事実です。



高齢者のアルコール依存症の具体的な症状は?

高齢者はアルコールの影響を受けやすく、アルコール依存症になりやすいということが分かったと思います。

自分では「アルコール依存症ではない!」と思っている方もいるかもしれませんが、実際のところはアルコール依存症になるとどういった症状が起こるのでしょうか?

 

飲酒量や、飲む頻度が多くなっている人は注意が必要ですよ!

 

アルコール依存症の症状

アルコール依存症とは、お酒の飲み方(飲む量、飲むタイミング、飲む状況)を自分でコントロールできなくなった状態のことをいいます。飲むのはよくないことだとわかっていても、脳に異常が起きて飲むことをやめられなくなります。

飲酒がエスカレートすると、家庭や社会生活に影響があっても気にせず、飲酒量が増えていき、飲む時間や飲む場所を気にしなくなります。

さらに飲酒が習慣化してしまうと、少しでも酒を口にすると自分の意思ではお酒をやめやれない状態になりアルコール依存症になってしまいます。

周囲からどんなに注意されても飲酒をやめられず、ほぼ毎日数時間おきに飲むようなり連続飲酒を起こすようになります。

 

高齢者のアルコール依存症の注意点

高齢の方がアルコール依存症になると上記のような症状のほかにも注意しないといけないことがあります。

それは、加齢による身体機能と認知機能の低下です。

 

身体機能の低下が起こると、飲酒によって転倒失禁などの問題が起こります。

認知機能の低下による記憶障害が目立ってきます。アルコールを多量に摂取し続けると、アルコールの飲み過ぎから脳梗塞といった脳血管障害などが起き、結果として「アルコール性認知症」が発症します。

アルコール依存症患者の2割が高齢者。そのうちの4割に認知症の症状が見られるといわれています。

 

高齢でアルコール依存症になると、認知症にもつながってしまう可能性が高いということが分かっています。

 

アルコール依存症の人が断酒すると離脱症状が起こる

一度アルコール依存症になってしまうとお酒を自分でやめるのが難しくなります。

アルコールには神経を抑制させる作用があり、神経の興奮や緊張を和らげるためにストレス解消やリラックスの効果があります。その効果を求めて、長年、多量に飲酒を続けると、身体はアルコールの入っている状態が心地よく感じるようになります。

多くのアルコール依存症の方は、お酒をやめると離脱症状が起こります。

 

アルコールが抜けると起こる離脱症状は、

  • 手のふるえ
  • 発汗
  • 不眠
  • 幻覚
  • てんかん発作

などが起こり、そのつらさからまたお酒を飲んでしまうのです。
お酒を飲むとその症状が無くなるからです。

 

やめようとしても、生理的欲求としての飲酒欲求が起こりますが、離脱症状は1週間も飲まないでいれば多くの症状は無くなると言われています。

しかし、長年飲酒でストレスを解消してきた高齢の方の場合は、離脱症状が辛く再飲酒しやすくなってしまうのです。

 



高齢者がアルコール依存症にならないための対策は?

65歳以上の高齢でアルコール依存症になってしまうと、認知症につながる恐れもあります。

そうなってしまうとお酒を飲んでいる本人も、その家族も大変です。

まずは、アルコール依存症にならないために対策を行い、すでにアルコール依存症になってしまっている場合でも治らない病気ではありませんのですぐにできることから対策を行っていく必要があるでしょう。

お酒をやめることは決して簡単ではありません。

 

また、飲酒歴が長ければ長い程、たくさん飲む人ほどお酒をやめるのが大変だとされています。

一人でお酒をやめることができる人もいますが、多くの人は一人ではまた飲酒してしまったりしてやめることができないようです。そういった時には、禁酒・断酒をサポートしてくれるところもありますので、上手に活用するとお酒をやめる手助けになると思います。

もちろん、家族の支えもとても大切ですよ!

 

禁酒・断酒をするための方法

  • お酒をやめる明確な目的を持つ
  • ノンアルコール飲料を飲む
  • 禁酒、断酒の本・ブログを読む
  • ストレス発散をする(運動、瞑想など)
  • 断酒会に参加する
  • 医療機関で抗酒薬・飲酒抑制薬を処方してもらう

 

お酒をやめる明確な目的を持つ

高齢者の場合、お酒をやめる理由がハッキリしていないとまたお酒を飲んでしまうということが多いです。

何か生きがいを持って断酒する意味を見つけることがとても大切だとされています。

ただ、家にいるだけだと生きる意味を失ってしまうので、外に出ていろんなものに触れる機会を作ると良いと思います。

  • 孫のために長生きする
  • フルマラソンに出る
  • 自分のお店を出す

など何でもよいので、明確なこれからの人生の目標を決めると良いでしょう。

また、支援する人たちがあきらめないことも大切です。

 

ノンアルコール飲料を飲む

アルコール依存症の人は急にはお酒をやめることは難しいでしょう。

飲みたい欲求がでた時には、ノンアルコール飲料を飲むことで飲酒欲求が抑えられる方も多いです。
お酒のように酔うこともありませんので、飲み過ぎてしまうということも少なくなるでしょう。

好きな飲み物が見つかれば、それを毎日の楽しみにすると良いでしょう。

美味しいお茶やコーヒー、フルールツジュースなど美味しい飲み物はたくさんありますからね!

 

禁酒、断酒の本・ブログを読む

お酒をやめたい時に、実際に禁酒や断酒をしている人の話を知るというのはとても参考になるでしょう。

自分と同じような離脱症状を経験している人の思っていること、断酒をすると良いことがたくさんあることなどを知ることができ、アルコールを断つ手助けになると思いますよ。

本やブログは自分の空いている時間で読めるので、しんどいことは何もありません。
手軽に断酒の情報を知ることができるのでおすすめです。

 

アルコールは「毒」だということが書かれています。
私も読みましたが、お酒を飲むのが嫌になりますよ。

主人は、禁酒して頭痛がするときなどによく読んでいます。

禁酒セラピー 読むだけで絶対やめられる / アレン カー 【新書】

 

禁酒・断酒のブログはたくさんありますが、中にはポエムのようなものもあるので、禁酒・断酒について詳しく書かれているものは以下のブログですよ。一度読んでみて下さい。

 

ストレス発散をする(運動、瞑想など)

ストレスがたまるとは飲酒欲求が出てきます。

家にいるだけだとお酒を飲んでしまうという方は、飲むことを考えないように何かストレス発散になることを行うと良いでしょう。

体が動かせるのなら運動がおすすめです。運動すると認知症予防にもなりますので、ウォーキングやジョギングなどから始めてみると良いでしょう。

運動ができないような方には、瞑想がおすすめです。
瞑想は怪しいと思う方もいるかもしれませんが、最近よく聞くようになった「マインドフルネス瞑想」はグーグル社やイチロー選手などの一流のアスリートの方はほとんど行っているようなものです。

瞑想を行うことで自分に意識を向け、集中力が高まったりリラックス効果があると言われています。
最近の研究では、認知症の予防にもなることがわかっていますよ。

 

断酒会に参加する

断酒会は、酒害者が飲酒の問題について経験を分かち合い、酒害の回復のために例会を行うものです。
断酒会は日本各地にあり、例会はさまざまな場所で毎日行われています。

禁酒・断酒している他の方と話をすることができ、辛い思いをしているのは自分だけではないということを感じることができます。仲間ができることで、禁酒・断酒へのやる気がも高まり、飲酒欲求も少なくなるとされています。

 

断酒をする本人だけでなく、その家族同士も話をすることができ、悩みを相談することができます。

 

医療機関で抗酒薬を処方してもらう

高齢者の方でアルコールについて悩んでいるなら、まずはかかりつけの医療機関へ相談すると良いでしょう。

医療機関に相談することで、専門家から治療について意見をもらうことができ、専門の病院では断酒のための抗酒薬を処方してもらうこともできます。

この抗酒薬は、服用するとお酒を飲んだ場合に下戸の人が飲酒したときのように心臓の激しい動悸(どうき)や吐き気を催し、飲酒を抑制する効果があるとされています。

 

薬によっては、肝臓や心臓への負担が大きく、副作用が出ることもあることから、最近ではより緩やかに症状の改善が期待できる「飲酒抑制薬」もできたそうです。(飲酒抑制薬は、脳の中枢神経に作用して飲酒欲求を抑えるという薬です。

 

まとめ

高齢の方はアルコール依存症になりやすくなります。
一人でアルコールをやめるということはとても大変ですので、家族や周りのかたのサポートはとても大切ですよ。

 

また、アルコール依存症になる高齢者には家族がいなかったり、家族に放って置かれたりしている人が多いというデータもあります。
孤独になって寂しさを紛らわすために、アルコールを飲む量が増えてしまっている可能性があるのです。

近くに一人になっている高齢者がいたら、周りの人が関わってあげてください。

 

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